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おっさんがくる! [雑記]


こんばんは。


デバサイの「へっぽこ麻雀アワー」のお時間です。


今日は、昔いただいた、おたよりを読んでみましょう。


鹿児島県の「やーてつ」さんから。


「ぼくは、シミケンに憧れて、麻雀を打ってきました。


雨の日も、晴れの日も、シミケンのように


かっこよい麻雀を打てるようにワザを磨いてきました。


けれど、もう10数年困り果てていることがあります。


それは、いつものフリー雀荘にいるおっさんが


とんでもなく理不尽に強くて倒せないことです。


どんな牌でも、どんな状況でもぶんぶん


向かってくるし、どんな牌でも


ツモッて、裏ドラをめっちゃのせてきます。


こちらは、場にあわせて脳みそフル回転で打っているのに


おっさんは、自分の手牌だけを見て


毎回戦車に乗っている勢いで向かってきます。


しかも、ノーレートなので、打っていても


本当にしらけてしまって、


牌を抑えることもバカバカしくなり、


正直、


もう、このおっさんとは同卓したくないのですが、


やられっぱなしでは、悔しいので


なんとか、やっつけてやりたいです。


なにか、よい方法はないでしょうか?」


・・・・


はい。


これは、もう完全に


格付けがすんでいますね。


麻雀人生をやり直さない限り


このおっさんを倒すことはむつかしいですが


方法はあります。


まずは、わたしの体験談から。


20年以上昔のおはなし。


デバサイが、通いつめていた雀荘。


目立たずにある程度お金が残るので


正直いい気になっていました。


そんなある日のこと。


:::::::::


21時。


サラリーマンがラス半コールをいれ


リーチを打った東2局で、


リーチ一発チートイアカアカウラウラ


を振込み、ふっとび、卓が割れた。


23時過ぎに


この雀荘の「常連のパチプロたち」が


やってくるまで時間がある。


カップ麺でも食べようか?


店内、待合スペースにある「帯をぎゅっとね」


を片手にぼんやりしていると、


雀荘のドアが激しい勢いで開いた。


藤子不二雄の「魔太郎がくる!」


の魔太郎がそのまま「でっぷりおっさん」


になったようなその風貌。


小脇に聖書だか、辞書だか


よくわからない厚さの書物を抱えている。


その魔太郎おっさんは、ぶつぶつつぶやきながら、


店内カウンターで、万札を2枚をチップにかえると


どかっと卓につき、謎の書物を開き眺めている。


見た目は魔太郎だが、実は小奇麗で


没落英国紳士のようにも見えなくはない。


店のメンバー、ツーハイリで対局がはじまる。


おっさんは、全く仕掛けない。


顔を上げず、手牌だけをみつめ、


ぶんぶん押してくる。


顔をあげるのは、テンパイの時だ。


おっさんは、そのぶんぶんの牌が


全てぶちささり、東場の親番での残りの


おっさんの点棒は、2,000点くらいになっていた。


「美味しい。」


「こりゃ、美味しいかもさんだわ。。」


おっさんを飛ばしてトップを取るべく


最低5200スタートのアカアカ面前を


亜両面五五六七で、ぶん曲げる。


おっさんは、顔を上げずぶんぶんくる。


どんな牌でも飛び出してくる。


これは、時間の問題だな。


そう思っていた矢先。


おっさんが、ハワンをアンカン。


顔をあげ、びっくりするくらい通る声で


「リーチ!」とリーチ棒を出した。


わたしがツモ切る場に2枚とんでる4ソウは


おっさんのカン4ソウ待ちに一発でつかまった。


「ロン!」


ドラもなにもないリーチ。赤5ソウをつかっているので


7700?


裏がのるかも・・・


おっさんが、裏ドラをめくると


七ワンが2枚並んでいた。


リーチ一発、アカ、ウラウラウラウラウラウラ・・・


メンバーが、おっさんを宥めるように


「ドラ8ですね。」


36,000点


わたしは、因果地平の彼方に消し飛んだ。


「チップ10枚、え、とびもあるので15枚ですね。」


おっさんのかわりに、メンバーが続ける。


げぼお。


おっさんは、私をふっとばすと、コーヒーカップを口にやり、


次の半荘へサイコロをふる。


おっさんは、連勝。


今日は日が悪い、と私は卓を洗う。


翌日、わたしが19時にその雀荘にいくと


おっさんが、待合スペースで


「モンキーターン」を読んでいた。


げ!


味をしめてやがる。


その日も、おっさんには勝てなかった。


ちょっとでも調子が悪いと卓を洗うので


1日のダメージはちいさいけれど、


蓄積されている。


3日目。また、おっさんはいる。


メンバーに尋ねると


おっさんは、有名な大学の教授とのこと。


この日もノートップだった。


おっさんが、顔をあげるとリーチ。


そうすると、なぜか、わたしが振り込んでしまう。


おっさんが顔を上げる→わたしが点棒とチップをはらう。


このくりかえし。


このままではいかん!


おっさんが顔をあげると寒気がする。


わたしは、おっさんを攻略すべく


必死で、自分の敗北の理由を考える。


おっさんがいるかぎり、


成績は安定しない。


大事なお金をこれ以上、奪われてたまるか。


コノウラミハラサデオクベキカ

336.jpg





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