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赤いプレリュード

大学に入って、腹一杯麻雀が打てる、


と、足を運んだ駅前の雀荘。


赤いプレリュード、耳のピアス。


学部の先輩Kさんが、その店で働いていた。


プレリュードはめちゃモテルマシン。


リトラクタブルの眼差しは


乙女のハートを釘付けさ。



ピアスとかもなかなか真似できない。



4コマ目の講義が終わると、その店へ。


ピンの卓がたつ午後7時くらいまで


点5で遊んでくれる。


めちゃめちゃスタイリッシュなK先輩と打てることは、


なんだか大人の階段を登っているようで


田舎者な自分は、とてもワクワクした。


その日も大学の講義がおわり


駈け足で、坂を駆け降りて[exclamation]その店へ。


入店すると、即座に


「おう、おつかれ。コーヒーか?」


Kさんがカウンターから声をかける。


このいっぱしのお客さん扱いしてもらえてる


そういう感じもまた、嬉しかった。


少しして、常連さんポツポツが来店。


「おう、点5で遊んでやるぞ!」


と、卓につく。


ここからの半荘2回もしくは、3回は


私にとっては、珠玉の時間。


こんな強いひとたちと、点5で打ってもらえる、


そのことが、たまらなく誇らしかった。 


だが、その日はいつもと、ほんのちょっと


様子が違っていたんだ。

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