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親の錯誤行為 [つかぴょんの麻雀小説]

凍りついた超残念ムードの卓上。


往生際悪く、卓を再生しようと


一生懸命牌を拾おうとしている私に、


Kさんが、ゆっくりした口調で、


「チョンボだな、親チョンだ。


4000オールを払えよ。」


私は、手を止めて下を向いたまま、


「はい」と返事。


「すみませんでした。」


と、点箱を開くと、9000点位しか入ってなかった。

 

「すいません。とびました。」


はことびだ。


常連さんたちは、特に私を責める様子もなく、



「よし、そろそろピン卓たつだろ?」

 

と、軽く背伸びをして他の卓へ移っていった。


負け分を払った私は、


気まずくて、店に居られなかった。


「すいませんでした。」


そう呟いて店を出る。


私の言葉は、卓の洗牌音に多分かきけされた。


追いかけてくる言葉があったとしても


多分気がつかなかっただろう。


店をでて、ゲームセンターの脱衣麻雀を打つ。


残った1000円札を50円玉に替えて、


ひたすら牌を眺め考える。


「今まで、麻雀打ってて、あんな風に


牌山を破壊したことなんて一度もないのに。


ああ、多分もう、常連さんたちは


俺と点5で打ってはくれないだろうな。


ピンで打つことは怖いし。」


ピンは、点5の四倍のレートだ。


とてもじゃないけど、おサイフがきつい。


持ち金を確認する。


10000円ちょい。


ピンなら、2ラスでおしまいだ。


私は、このお金を持って


明日また雀荘に、行くことを決めた。


どうしても、またあの場所で


麻雀が打ちたかったのだ。





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